ベイビーわるきゅーれシリーズでお馴染みの顔ぶれが再集結し、邦画でここまで完成度の高いアクションが観られる喜びもあって、やや評価は甘めかもしれません。
※以下、ネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意ください。
また、劇場で一度しか観ていないため、細かな記憶違いがあればご容赦ください。
目次
「ゴーストキラー」好きだったポイント
冒頭からの展開のテンポが良い
冒頭、いきなりキレのある戦闘シーンから始まり、謎の人物が射殺され、そしてタイトルが表示される。このアバンタイトルだけで「なぜ戦っているのか?」「誰と?」「なぜ殺された?」と、一気に引き込まれました。
説明が多すぎる導入は好みではないので、このテンポの良さには非常に好感が持てました。
設定を活かした演出が秀逸
「松岡ふみかにしか見えず、声も聞こえない幽霊」という設定が上手く活かされていました。
例えば、お酒に薬を入れようとするシーンで監視役を務めたり、潜入時に先行して安全確認をするなど、サポート役として自然に機能していました。
またコメディシーンでも、カフェで塩を撒いたり、工藤英雄と影原利久が松岡ふみかを挟んで言い合いをするなど、幽霊という設定がしっかり笑いに昇華されていて楽しめました。
入れ替わりアクションがアツい
憑依の際に手を叩く動作が必要なため、まるでヒーロー映画の変身シーンのような演出に毎回ワクワクしました。
特に、影原利久に拳銃を突きつけられる → タッチ → 拳銃を奪う → 分解、という一連の流れは最高にカッコよくて、巻き戻して何度も観たくなるほど。
後半の銃撃戦でも、2人がスムーズに入れ替わりながら戦うシーンは圧巻で「ラストナイト・イン・ソーホー」のようなシンクロ感を思い出しました。
高石あかりさんの一人二役が見事
これはもう、松岡ふみかを演じる高石あかりさんの高い演技力があってこそ。松岡ふみかと工藤英雄という異なるキャラクターを見事に演じ分けていて、まるで本当に憑依されているかのようなリアルさがありました。
声のトーンや喋り方だけでなく、表情や姿勢の変化まで細かく演じ分けられていて、圧巻の一言です。
「ゴーストキラー」気になったポイント
三元雅芸さんのアクションがやや多め
憑依された松岡ふみかが工藤英雄に見える演出自体はとても良かったのですが、それが影原戦と桂戦の両方で使われると、少し重複感がありました。
個人的には工藤英雄を演じる三元雅芸さんのアクションがたくさん見られて満足でしたが、影原戦のみに絞り、桂戦では別の展開にしても良かったのではと思いました。
「笑わない男」という紹介がやや残念
影原利久が「笑わない男」と紹介されることで、「最後に笑うのでは?」と予想がついてしまい、やはり最後にクスッと笑ったときも驚きが薄れてしまいました。
名称ではなく、演技で“笑わない男”を印象づけておき、最後の一瞬で笑う方がより感動的だったと思います。
裸絞めからの脱出に説得力が欠ける
工藤英雄が気絶して体から離れたあと、裸絞めをされた状態の松岡ふみかが脱出する展開には正直かなり無理を感じました。
手負いとはいえ、ただの大学生が体一つで脱出できてしまうのはご都合主義感があり、少し萎えてしまいました。
「ゴーストキラー」まとめ
製作陣やキャストの顔ぶれから、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズと比較されがちですが、今回はストーリーの軸がしっかりしていて、また違った魅力が感じられました。
正直、1作目のベイビーわるきゅーれが一番好きではあるのですが、本作はもしかしたらそれ以上に好きかもしれない…そんな風に思える作品でした。
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